TAMASHII NATIONS PRESENTS シネトイ魂!

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6
「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

2021.01.29

シネトイ魂!編集部の映画ライターが、シネトイファンがもっと洋画を楽しむためのコラムをお届け。

今回は2020年に公開された『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』をご紹介します。

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6<br />「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

2020年末に遂に公開した『ワンダーウーマン 1984』が大好評な今日この頃。2020年に公開されたDCエクステンデッド・ユニバース映画といえば、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(以下BIRDS OF PREY)』も忘れちゃいけません!DCEU映画初の女性チームの痛快に活躍を描いた記念すべき作品ですから!
そんな『BIRDS OF PREY』のハーレイ・クインが映画公開時にグッとくるクオリティでS.H.Figuarts化されているんですよね。でも、まだシネトイ魂!でしっかりと紹介されなかったんですよ。そんなわけで今回は、このフィギュアの素晴らしさを映画の魅力と共に語らせてください!

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6<br />「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

ゴージャスかつポップな戦闘服

まず、『BIRDS OF PREY』のハーレイといえば、記念すべきマーゴット・ロビー版ハーレイ・クインの初登場作品『スーサイド・スクワッド』(2016年)とは違い、ポップな衣替えをたくさん披露してくれましたよね。その中でS.H.Figuarts化される際にチョイスしたスタイルは、クライマックスの戦闘で着用するジャンプスーツ姿。
このジャンプスーツをはじめとする『BIRDS OF PREY』の衣装デザインを担当したのはエリン・ベナッチ。彼女は、これまで『ネオン・デーモン』(2016年)や『アリー/ スター誕生』(2018年)などの作品で衣装デザインを手がけてきましたが、コミック映画を担当するのは本作が初めて。

「これまでにない新しいヒーロー映画にする」と燃える彼女に、本作の監督キャシー・ヤンは劇中、ハーレイたちBIRDS OF PREYのメンバーとなるキャラクターの衣装に関して「男性の目は意識してない。女性が着たいと思う衣装にして欲しい」とオーダー。
その要望に応えるためにエリン・ベナッチは『BIRDS OF PREY』の主人公たちが着る衣装をデザインするために3つのルールを決めます。それは、

・体にぴったりのボディスーツは禁止!
・下着みたいな衣装も禁止!
・女性が着たいと思うような、自信が持てるような衣装にすること。

というルールに加え、本作の主演だけでなくプロデュースも兼ねているマーゴット・ロビーも衣装デザインにアイデアを出します。

ハーレイを演じるために、そのキャラクターを徹底的に研究したマーゴット・ロビーがエリン・ベナッチに提案したことは、
「ハーレイが着る服は、すべて実用性がないものが良い」
さらに、
「どんな時も状況にふさわしくない服を着る。そのおかしさがハーレイの魅力になる」
というもの。

これらのアイデアが反映された結果、S.H.Figuarts化されたこのジャンプスーツは当初、コミック・デビュー時のハーレイのスーツをイメージした赤と黒のダイヤ柄でしたが、より場違いなゴールド一色のダイヤ柄に変更!そんなわけで全高約145mmの「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン」も黄金色のジャンプスーツに浮かびあがるダイヤ柄を細やかに再現しています。

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6<br />「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン」の再現度の高さといえばタトゥーにも注目!右腕の上腕部には、もともとは恋人ジョーカーへの愛を誓って彫ったJの文字を、彼と別れた後に彫り直した人魚の後ろ姿、右顎部分のROTTENの文字などのタトゥーも完全再現されていますので!

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6<br />「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

アップデートしたアクションが再現可能!

他にも『BIRDS OF PREY』のハーレイの素敵な点といえばマーゴット・ロビー自らがスタントマンに限界まで頼らずに、自ら体を張って挑んだアクション・シーンも大事!
コミックでのハーレイ・クインは元器械体操のアスリートという設定。その身体能力を活かしたアクロバティックな戦闘スタイルは、『スーサイド・スクワッド』でも描かれていました。

『BIRDS OF PREY』では、その戦い方を受け継ぎつつ、さらにリアルかつ野蛮な戦闘スタイルにアップグレード。そのためにキャシー・ヤン監督がアクションシーンのお手本にしたのは「全盛期のジャッキー・チェン映画」。その中でも特に参考にしたのが『ドランク・モンキー 酔拳』(1978年)でジャッキーが見せたトリッキーで予測不能な戦い方。それにハーレイならではの器械体操スキル、常人には理解不能な規格外すぎる思考、そしてサディスティックな感性をスパイスした結果、ダーティかつトリッキーで次にどんな攻撃をしかけてくるか一寸先が読めない戦闘スタイルを生み出しました。

ちなみに『スーサイド・スクワッド』のハーレイの心に残るベストバウトといえば、両足で相手の頭を挟み込み、自分の体を旋回させて相手を投げ飛ばすアクロバティックなプロレス技・ヘッドシザーズ・ホイップですよね。この技は、『アイアンマン2』(2010年)でブラック・ウィドウが披露し、それ以降、女性が自分よりも屈強な男性を倒すテクニックとしてお馴染みになりました。でも、勇気を出して書くと、この技、あまりに多くのアクション映画で使われすぎた感がありますよね……。本作と同じDCエクステンデッド・ユニバース作品『アクアマン』(2019年)のメラも使ってましたし。そんなわけで『BIRDS OF PREY』では封印!でも、まったくノー問題。本作では、よりクレイジーでハードな新技の数々をハーレイが披露してくれましたから。

例を挙げると、ハーレイが殴り込んだゴッサム警察署の廊下で見せる、側転しながら身体をひねるロンダートを取り入れたキックにはじまり、留置所で8人の犯罪者たちと戦うシーンでは、相手の片腕を掴み、その腕を軸に前方宙返りした勢いで倒す、などの器械体操スキルを取り入れた技を披露。他にも、サルコウで宙を旋回しながら飛びついた相手の首に自分の腕をかけて、その勢いで投げる、という新日本プロレスの棚橋弘至選手が得意とするスリングブレイドも披露。

さらに、警察署内の保管庫での格闘戦では、DC格闘ゲーム「インジャスティス」シリーズのハーレイ・クインが得意とする豪快なドロップキックをお見舞い、というゲーム・ファンにも配慮した戦闘スタイルを披露。そして映画のラストでは、ブラックマスクに飛びつきながらプロレスの投げ技アームドラッグをお見舞い。これらの技はすべて驚異の可動力&ポージング力を誇る「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン」なら再現可能です!

小粋なアクセサリーにも注目!

『BIRDS OF PREY』を観てコミック・ファンたちが狂喜したことといえば、『スーサイド・スクワッド』では格闘戦でベースボールバットを愛用していたハーレイが、本作では遂に、コミックではおなじみの武器であるハンマーを使用した事!ちなみにこのハンマー、コミックではベアトリスという愛称で呼ばれています。もうひとつちなみに、『BIRDS OF PREY』で使用するのは『スーサイド・スクワッド』にも一瞬登場したハンマーと同じものという設定ですが、格闘アクション・シーンでの扱いやすさを考慮した結果、3割小さく作られています。「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン」には、そのサイズ感もしっかり再現したハンマーが付属!

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6<br />「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

さらにS.H.Figuartsハーレイ・クインにはクライマックスの戦いで大事なアイテムとなるローラースケートも付属!劇中、ローラースケートを装着したハーレイはデンジャラスきわまりないローラーチェイスを披露してくれましたが、これも『バトルクリーク・ブロー』(1980年)、『五福星』(1983年)のジャッキー・チェン映画をリスペクトしたもの。

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6<br />「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

マーゴット・ロビーのファンの中には「彼女は『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017年)で華麗なフィギュアスケートを披露したので、そのスキルを本作でも活かしたのかな?」と思う方もいるでしょう。でも、違うんですよ。コミック・ファンにはご存じの方も多いでしょうが、NEW52のハーレイは2014年にローラーダービーのチームに入団。つまり、マーゴット・ロビーが『アイ,トーニャ』に主演する前から決まっていたんです。
さらにお伝えすると、マーゴット・ロビーは少女時代にアイスホッケー映画『飛べないアヒル』(1992年)のファンでアマチュア・アイスホッケー・チームに入っていた経歴のオーナー。つまり、コミックのハーレイがローラースケートを履く前から、スケートに慣れ親しんでいたんですよ。『BIRDS OF PREY』の劇中、ハーレイは「持ってる女は酔ってヒラめく」と語っていますが、マーゴット・ロビーこそが真に持ってる人物でしょう。

「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン」には交換用頭部パーツ3種ついており、そのひとつは持ってる人物であるマーゴット・ロビーのコレ以上ないくらい景気のイイ笑顔!そんな持ってる人物がゴージャスな衣装に身を包んだフィギュアをあなたの部屋に飾れば、運気がアップするかも!なんてテキトーなことは書けませんが、少なくとも景気のイイ気分になるはず!

シネトイ魂!洋画のススメ vol.6<br />「S.H.Figuarts ハーレイ・クイン(BIRDS OF PREY)」

さらにオススメさせていただくと、このフィギュアと「S.H.Figuarts ワンダーウーマン ゴールドアーマー(WW84)」という黄金色のスーツをまとったフィギュア2体を並べて飾れば、あなたのお部屋&気持ちがこれまで以上にゴージャスになるはず!たぶん! 

TEXT:ギンティ小林

RELATED ITEMS

※画像は掲載している写真は開発中の試作品やイメージを含みます。実際の商品とは多少異なる場合があります。
※記事内の情報は公開時点の現在のものです。掲載内容は予告なく変更になる場合があります。
※本サイト内の記事は予告なく掲載が終了する場合があります。