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シネトイ魂!洋画のススメ vol.5
「ワンダーウーマンとゴールドアーマー」

2020.12.18

シネトイ魂!編集部の映画ライターが、シネトイファンがもっと洋画を楽しむためのコラムをお届け。

全米公開に1週間先駆けて12月18日に公開となる『ワンダーウーマン 1984』。
トレーラーやポスターでお披露目されたゴールドアーマーを纏ったワンダーウーマンをテーマに、『映画秘宝』編集部の奈良夏子さんに寄稿いただきました。

女性のみが暮らす神秘の島、セミッシラで生まれ育ったダイアナ(演:ガル・ガドット)は、一人前の戦士となるため日々訓練に励んでいた。ある日、第一次世界大戦の戦線から逃れセミッシラに迷い込んだアメリカ兵パイロット、スティーブ・トレバー(演:クリス・パイン)を助けたことがきっかけで、争いに満ちた外の世界を知ることなる。人間界を争いで満たしているであろう軍神アレスを倒し、戦争を終わらせるため、ダイアナはセミッシラを離れ、スティーブとともに前線へ向かう。その驚異的な活躍でたくさんの人々を救った彼女を、人はこう呼んだ――ワンダーウーマン!

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※本記事の画像は、強い照明を当てて撮影しています。実際の商品とは異なる場合がございます。

ガル・ガドットが演じるワンダーウーマンは『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016年)に突如として姿を現し、その存在感に全世界の映画ファンは釘づけとなった。そしてパティ・ジェンキンス監督が手がけた初の単独主演映画『ワンダーウーマン』(2017年)は、世界興行収入約8億2,180万ドル(約904億円)というヒットとなり、スーパーヒーロー映画として、そして女性監督作品として数々の記録を塗り替え、まさに驚異=ワンダーなキャラクターとして世界に受け入れられた。その待望の続編『ワンダーウーマン 1984』が12月18日いよいよ日本公開!それに先駆け、最新武装のワンダーウーマンがS.H.Figuartsに登場だ!

映画版のワンダーウーマンといえば、胸元にワシの紋章があしらわれた赤い胴当てに青い垂れ(草ずり)、そしてかつて指南した叔母のアンティオペ将軍の形見であるひたい当てという衣装でおなじみ。しかし今回のフィギュアは、ハクトウオオワシを彷彿とさせる勇ましい兜に、全身を覆う鎧、そして大きな翼。それらすべてが、日本人なら『聖闘士星矢』の黄金聖衣(ゴールドクロス)を思い浮かべずにはいられない、光り輝くゴールド一色!この神々しさはただごとではありません!!

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無骨なアーマーながらも、腰の可動軸により、ワンダーウーマンらしい腰をひねった立ち姿もバッチリきまる。ゴールドは塗装で表現。

これは通称、ゴールドアーマーまたはゴールデン・イーグル・アーマーと呼ばれる、原作コミックスにも何度か登場した武装。最初に登場したとされるコミック『キングダム・カム』(1996年)では、バットマンとスーパーマンに代わり、ヒーローたちを率いて最前線で戦ったときに身に着けたものである。スーパーマンの強靭な肉体をも傷つけるヘパイトスの剣を持ち、大きな翼で空中戦を繰り広げ、チタン製の戦闘機を斬り刻んだ。映画のダイアナ=ワンダーウーマンは、飛行能力はないものの高い跳躍力を誇っていたが、この翼で飛行能力も兼ね備えることとなるかもしれない。

今回のフィギュアには翼を広げた状態で飾っておくための支柱もついており、このまま神棚に飾って拝みたいくらいですが、もちろんS.H.Figuartsのアクションフィギュアですから、腕を胸の前でクロスするポーズ、通称“ワンダーポーズ”なども自由自在。トレードマークの真実の投げ縄も付属しているので、アクティブなポーズを再現できます。

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真実の投げ縄はアクションポーズに合う形状になっているため、勇ましく戦う姿ポーズが映える。

真実の投げ縄はアクションポーズに合う形状になっているため、勇ましく戦う姿ポーズが映える。それにしてもガル・ガドットのゴールドアーマー、なんとかっこいいのでしょう!
おなじみの赤青武装に負けず劣らず、とっても似合っていますよね。なぜか?
セミッシラはたくさんの緑に囲まれ、豊富な水が流れ、明るく美しい、穢れのない島である。ダイアナたちは洞窟の地形を活かし象られた王宮に暮らしている。夕陽に照らされ黄金に輝く岩々の王宮がなんと美しいことだろう。輝く太陽の色であり、屈強な岩、心に燃え盛る炎の色。軍神アレスを倒した聖なる剣“ゴッドキラー”を保管してあった武器庫も金に覆われていたし、ゴールドはまさにセミッシラのイメージカラーと言っていいだろう。そういえばダイアナがセミッシラで訓練をしていたころの衣装も黄金色に近い革の衣装を着ていました。

さらに、アマゾンの戦士たちはみんな似た鎧をまとっていたが、衣装デザイナーのリンディ・ヘミングによるとベースは統一し、それぞれに個性を持たせていたとメイキングで語っている。将軍アンティオぺは濃いグレーにも見える、深い藍色のような鎧。アンティオぺの右腕メナリッペはエンジ色、指導役のアルテミスはダークブラウン。そしてダイアナの母である女王ヒッポリタはゴールドだった。

ヒッポリタの鎧の胸元には、ダイアナがセミッシラを出る際に着るおなじみの赤青の鎧と同じ、ワシの紋章があしらわれている。ワシはもともと女王ヒッポリタの紋章であった。2500年前のアマゾン族は、ワシを訓練して相棒にし、馬に乗って狩りをしたという。つまり自分たちの裁量で2500年を生き抜いた女性たち=アマゾンの象徴なのだと、ヒッポリタ役のコニー・ニールセンは語っている。ダイアナの新しい鎧、ゴールドアーマーも、故郷の戦士アマゾンの象徴にして、母より受け継がれし黄金の輝きと言えるかもしれない。どうりで初登場にしてばっちり様になっているわけです。

ゴールドアーマーの機能は計り知れませんが、そもそもワンダーウーマンは強靭な肉体の持ち主です。
1作目の『ワンダーウーマン』では、素手で岩の壁を砕きながらよじ登っていたり、戦闘で負った傷が驚異的な早さで治癒したりという常人離れした能力。そして某キャプテンもかくやの頑丈なシールド(盾)と、真実の投げ縄ことヘスティアの縄は武器にもなり、両腕のガントレットは弾丸を弾き返し、腕をクロスして繰り出す衝撃波は敵を木の葉のように吹き飛ばす。
自身に与えられたその能力を信じ、町に残された人々を救うため、危険をかえりみずたった一人でノー・マンズ・ランドを突き進む姿は映画の名シーンの一つで、その勇ましさに思わず涙があふれてしまうほど感動しました。

優美で勇敢、純粋で裏表なく、自分の感情に正直で、学ぶことに貪欲で、変化することを恐れず、愛と平和と平等のために戦い続ける孤高の戦士。なんと頼もしくかっこいいのだろう。

シネトイ魂!洋画のススメ vol.5<br />「ワンダーウーマンとゴールドアーマー」

翼は中間パーツの差し替えにより、大きく広げた状態と、折りたたんだ状態を再現可能。
※長時間展示する場合は付属のスタンドを使用してください。

そんな彼女が、ゴールドアーマーを着なくてはいけない理由とは何か。アーマーにはどんな機能が隠されているのか。それほどのピンチに陥るのか。それとも、かつて軍神アレスを倒しても終わらなかった、別の戦争に対する備えなのか、はたまた故郷セミッシラが……想像は尽きない。ともに第一次世界大戦を戦った仲間たちは去り、たった一人で闘い続けていた1984年。ジャスティス・リーグが結成されるずっと以前に、ダイアナに何が起きていたのか。
このゴールドアーマーに期待を寄せながら、映画の公開を楽しみに待っています!

※本記事は2020年8月に執筆されたものです。

Text: 奈良夏子(『映画秘宝』編集部)
Photo: 静メカ

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